有料老人ホームとそうでない介護施設の違いを紹介

2022.03.25介護の基礎知識

こんにちは、関西介護施設・老人ホーム紹介センターです。 介護保険が適用されて利用することの出来るサービスのひとつとして上げられるのが【介護施設】ですが、有料の場所とそうでないものがあります。 今回はこのふたつの違いをご紹介します。

 

老人ホームの大きな違い

 

まず、老人ホームのなかでも大きく2種類に分類されます。

 

それは、【公的施設】か【民間施設】のどちらが運営、管理しているのかというものです。

 

特徴としては、公的施設は基本無料または格安の場合が多いですが、入居希望者が多い為、時期を確認してから出ないと入居は難しく、民間施設の場合は入居希望者は一定数いるものの、あくまでもサービスは有料で行われています。

 

そのなかでも現在の体調や症状よって入居できたり、退去しなければならない条件つきのものが多くなっています。

 

そもそも、老人ホームという言葉は公的には存在しません。

 

老人ホーム=高齢者が利用する住宅、施設という捉え方に違いはありませんが、違いのひとつとして上げられるのが、【利用者自身が自立しているかどうか】という部分です。

 

公的施設とは

 

公的施設とは、運営・管理を【地方自治体、社会福祉法人、医療法人】が行っている施設を言います。特徴は

 

 

  • 低価格
  • 看取りも可能な場合がある
  • 入居希望者が多い

 

 

 

という部分です。

 

まず、価格面は民間に比べかなり格安となります。

 

無料で利用できる施設もあるので、自律されている方々に人気を集めていますが、やはり入居希望者が多いので競争率が高い印象を受けます。

 

中には低所得者向けの施設もある事も、希望する施設への入居がしにくい理由の一つです。

 

また、介護施設を【終の住処】とされる方も多く、ご家族が多忙でなかなか会いに行けない場合でも丁寧な対応をして頂けるので安心してお願いできるのも特徴でしょう。中には人生の最後である【看取り】やその後のご葬儀にもしっかりと対応している施設も多いとされています。

 

民間施設とは

 

民間施設とは、有料で介護、介助のサービスを行う施設を言います。主に、自立している高齢者を受け入れる施設が多く、ホテルのような建物に介助サービスが付属していると思えばイメージしやすいのでは無いでしょうか。

 

民間施設の場合は運営・管理はあくまでも企業として行っている為、数万円~数十万円の費用が毎月発生します。それでも丁寧な介助や施設自体に多くの機能(場所によっては運動施設なども完備されている)が備わっているので、入居希望者年々増加しています。

 

また、シニア向けの完全バリアフリーの分譲マンションも増加しており、こちらも民間施設のひとつとして人気を高めています。民間施設は

 

 

  • 高待遇な施設が多く、サービスが整っている
  • 基本的には自立している方のみ入居可能
  • 費用は数万円~数億円発生する

 

 

という特徴を持っていることがわかります。公共施設とは異なり、あくまでも【サービス業】として見ると、介護者を持つ家族にも喜ばれ、施設利用者自信にも嬉しい施設となっています。

 

公的施設の分類とは

 

公的、民間の施設の違いを解説しましたが、それぞれが更に細かく分類され、それは施設自体が【自立している高齢者を対象としているか】【要介護者を対象としているか】【いずれの場合でも入居可能】3つに分類されます。

 

特別養護老人ホーム

 

こちらは、公的施設の中でも【要介護者】のみを入居対象としています。

 

運営は地方公共団体や社会福祉法人が行っている為、比較的低価格での利用が可能です。

 

要介護者の中でも、比較的に【介護を必要とする方が少ない】場合が多いので、健康的なご高齢者が多数入居しています。

公的施設の中でも職員と入居者の割合が31程度とされているので、万が一の緊急対応も安心できますが、入居希望者が多く、空きを待つ状態が長引くでしょう。

 

初期費用は発生しませんが、月額数万円程度の入居費用が発生します。

 

一部屋に複数人の相部屋が基本とされているので、常にコミュニケーションを取る事ができるのも、特別養護老人ホームの魅力です。

 

介護老人保健施設

 

こちらも、公的施設の中でも【要介護者】のみを入居対象としています。

 

主な運営は社会福祉法人か医療法人が行っており、特徴としては【医療体制が整っている】ということと、【長期入居はできない】という点が挙げられます。

 

この介護老人保健施設は、介護を必要とする高齢者の自立や、在宅介護をサポートする役割を担っている為、医療機関と介護者家族の橋渡しを行なっている施設となります。

 

その為、退院してから在宅介護の準備ができるまでの間のみ入居が可能で、その間にリハビリや夜間医療に対応していただけます。

 

介護者をもつ家族としても、この期間内に入所できる施設を探したり、在宅介護の準備で忙しくなってしまう為、非常に心強い味方となります。

 

軽費老人ホーム

 

こちらは【自立者】のみを入居対象としている公的施設です。

 

民間よりも低価格で入居できるメリットがあり、月額10万円が目安となります。

また、自立はしているものの、要支援認定されている方でも入居可能な場合がありますが、要介護1以上に容態が悪化してしまうと、在宅サービスを利用しなければいけなくなるので、入居の際には注意が必要です。

 

また、利用条件が他よりも厳しく、【夫婦どちらかが60歳以上、月修34万円以下】とされている為、一般の方よりも低所得者向けの施設となります。

 

入居後は毎日健康状態を報告する義務が発生するのもこの施設の特徴です。

 

介護医療院

 

こちらは【要介護者】のみ入居が可能で、ほかの施設とは役割が変わっています。

 

多くの施設は短期~中期の利用が目的とされていますが、こちらは【長期的に利用が可能】となり、ですが、こちらの入居条件としては【医療を必要とする高齢者で、尚且つ要介護者】となっています。

 

その為、医療の必要がないと判断された場合は入居できない可能性も高い為、検討されている方は注意が必要です。

 

また、こちらは要介護認定を受けた高齢者に向けて自立を促す為のリハビリ施設や医療機関が充実しており、特別養護老人ホームは【生活主体】でしたが、介護医療院は【治療、自立支援】を目的としています。

 

介護医療院の中でもI型とII型に分けられ、I型は容態が急変し易く、突発的だ医療が必要と判断された方。II型はI型よりも容態が安定している方とされており、医師、介護職員、薬剤師の所属割合が変化してきます。

 

費用は入居者の健康状態(要介護数)と入居する部屋の同居人数で変化します。計算方法がほかの施設とは違い、介護職員一人で何人の介護者を見るかという点が重要になっている為、一概に月額いくらというものではありません。

 

大まかに解説すると、

 

要介護1  1800円~900×30日=月24,000円~27,000

要介護2  1800円~950×30日=月24,000円~28,500

要介護3  11,050円~1150×30日=月31,500円~34,500

要介護4  11,150円~1,300×30日=月31,500円~39,000

要介護5  11,250円~1,350×30日=月37,500円~40,500

 

となっています。

 

こちらが基本となり、更に追加で緊急時施設診療費、経口食の計画実施費、排泄ケア費や認知症など個人別で細かく対応を変化させる事ができるのも介護医療院の特徴と言えます。

 

民間施設の分類とは

 

民間施設の多くは【自立者・要介助者・要介護者】が誰でも入居できる施設となります。

 

また、公的施設よりも入居費用や初期費用が発生しますが、その分サービスやレクリエーション、イベントがあり、入居期間も長く入居しやすいと言えるでしょう。

 

サービス付き高齢者向け住宅

 

こちらは【自立者・要介助・要介護】と、幅広く入居可能な施設です。

 

介護師や看護師が近隣に常駐しており、万が一の場合にも迅速に対応していただけます。

また、他の有料老人ホームと比べると比較的低価格で入居可能な為、公的施設よりも民間で、なおかつ初期費用は抑えたいという方にお勧めです。

 

例えば、国内でも人気なのが関西地方にあるサービス付き高齢者向け住宅です。

 

10万円ほどの入居費用で24時間看護師・介護師が常駐しており、カラオケルームや図書館、エステやドッグランなど幅広いサービスを展開しています。

 

全館バリアフリーとなっている為、御高齢者でも移動し易くなっているのも人気の理由でしょう。

 

介護付き有料老人ホーム

 

こちらは【要介護者】のみ入居可能となり、年齢も65歳以上と定められた施設です。

 

全国的にも施設数が多く、入居までの申請期間が短いので入居しやすいというメリットがあります。

 

主にリハビリや自立までの支援を行なっており、介護者本人にも、それを支える家族にも強い味方となってくれます。

 

介護サービス自体は同業内でもトップクラスと言えるでしょう。

 

費用面は月に10万円から高いところで月30万円ほど発生します。生活に余裕のある御高齢者の方にとっては、満足度の高いサービスを受けられるでしょう。

 

住宅型有料老人ホーム

 

こちらも【自立者・要介助者・要介護者】が入居可能です。

 

前述した施設との違いは、介護師などの常駐はなく、介護サービスを受けるためには外部委託契約を結ばなければいけないという点です。

 

また、入居前の状態であまりにも介護度が高いと入居できないケースや、途中退所となるケースもある為、入居前の健康状態は細かく確認しておきましょう。

 

特徴としては、【認知症を患っていても入居可能】という点です。

要介護者の中でも、認知症を患っていてはいるが健康状態に問題がない場合、介護点数は高く同居家族への負担も大きくなってしまいます。

 

その為、このような施設を有効的に利用し、介護者もその家族もいい関係性を築けるのはとてもいいのでは無いでしょうか。

 

まとめ

 

有料施設の場合、高サービスを受けられることは間違いないでしょう。

 

また、介護師や看護師の常駐している施設、外部委託できる施設もある為、現状の生活よりも身体的負担を軽減する目的であれば、有料施設は非常に有効的といえます。

 

また、公的施設も費用面が少なく、入居しやすいので、入居を検討されている方は

 

    • 現状どんなサービスが必要か
    • 費用はどのくらいなのか
    • 今後必要となるサービスがその施設で受ける事が可能か

 

を調べておくといいのではないでしょうか。

 

 

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